各エリア・リージョンの概要です
マムーク
アトルガン皇国の西方、半島の森の中に築かれたマムージャの都。
市街にひしめく木造の建築物は、衛生上の理由から数年おきに焼き捨てて、新たに建てなおされるため、規模の割には粗略な造りが目立つ。わずかに見られる細緻な装飾金属は、彼らの装備同様、「壺人」と呼ばれる人間の捕虜に作らせたものだ。なお、市街の各所に設置されている玉には、マムージャの英霊が宿ると信じられており、忌むべき方角からマムークを護っている。
アラパゴ暗礁域
昔から海の難所として知られ、多くの船が座礁してきた魔の海域。
そのため、かつてアトルガンに攻め滅ぼされた王国の最後の拠点となっていた。
海辺の海食洞には王国の莫大な財宝がいまだ手つかずで眠っていると云われているが、
現在はラミアの根城と化し、不眠不休のアンデッド兵が放たれているため、侵入することすら容易ではないだろう。
エジワ
ワジャーム樹林の地下に広がる長大な洞窟。つる草を始め、羊歯や粘菌、緑藻など地下世界に適応した植物が洞内を覆い、
地表とはまったく異なる独特の鮮やかな景観を作り上げている。
またここは、ほとんどが海に没したとされる古代オルドゥーム文明の町があった場所として知られ、
いたる所に石柱や祭壇等の遺址が残っている。しかし獣人が勢力を増し、
皇国軍による保全が廃止された昨今は、キキルンやマムージャ等による盗掘が跡を絶たないようだ。
ナシュモ
皇都を出港し、荒波の暗碧海を島伝いに北上すると、たどり着くアズーフ島。その濃霧に覆われた島にある唯一の町がナシュモである。かつては皇国海軍の補給基地として利用されていたが、疫病が流行した際に町ごと放棄されてしまい、今では人間に代わって住み着いた獣人キキルンが、港の一部を運営。アラパゴ諸島を訪れる漁師や流れ者相手に、細々と商いを営んでいる。町の東には「瘴霧の沼」と呼ばれる、底なしの泥濘地帯が広がる。
ワジャーム樹林
皇都の西部を覆う広大な森林。「ワジャーム」とはアトルガン語で「豊穣なる」の意。その名のとおり、北部バフラウ段丘と合わせて形成される大雨緑樹林帯は、巨大な巣を作る蜂や高速翼で滞空する鳥など樹林に育まれた豊かな動物相がみられる。以前の林内は、皇国軍の築いた監視塔と巡視隊の林道パトロールによって子供でも野苺狩りが楽しめるほど安全であった。しかし、防衛戦の崩壊した今では皇都侵攻の恰好のルートとして、その林道がマムージャ軍に利用されているようだ。
ゼオルム火山
皇都のあるマザカラ半島から、偃月海峡を挟んだ対岸に位置するザザーダ島とボゾルド島。その両島を形成した双子の活火山が、ゼオルム(地獄の裂け目)火山である。トロール傭兵が護るこの一帯は、かつては聖皇からハルブーン傭兵団領として自治を認められていた皇国属領のひとつであった。しかし、領地とはいえ、絶えず降り注ぐ火山塵と時折流出する火山ガスによって、ほとんど植物や動物が生育しない死の土地であったため、魔笛紛争が始まるまでは使者を含めて足を踏み入れる人間はほとんどいなかったようだ。
ハルブーン
ゼオルム火山の麓にある、トロールの傭兵団が築いた軍都。都市の建物は、耐熱板で覆われた防衛施設や兵舎こそ地上に建っているものの、主要な施設は地下に集中している。その理由は、トロール傭兵の雇い主が、はるか昔にムバルポロスと袂を分ったモブリンの一派だからだ。ハルブーンは、彼らモブリンの地下街を基礎として、トロールも住めるように改築を重ねて築かれた都市なのである。なお、地下では地熱を利用した鋳物や宝石の製作、南方の薬用植物の栽培が行なわれており、都市の貴重な闇収入源となっているようだ。
カダーバ浮沼(うきぬ)
アズーフ島に広がる大沼沢地帯。「カダーバ」とはイフラマド語で「迷夢」の意。ほぼ一年を通して濃霧に覆われている陰鬱たる地だが、密生した灌木とマコモやハス等の挺水植物からなる植生は豊かで、両棲の動物が数多く棲息している。この一帯は、かつてアトルガン皇国とイフラマド王国の激戦が繰り広げられた古戦場としても知られるが、今ではそれらの国々に代わり、ラミア擁する死者の軍団とナシュモのキキルン、そして近東を拠点とするフォモルの一党が、隠然と勢力争いを繰り広げている。
公式より
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